【変化を考える(3)】転職はマイナスじゃない。自分で動いて、好きな自分になった方が楽しい


人はどんなとき、どんな経験を通して、「昨日よりちょっと成長した自分」に変化していくのでしょうか?インタビューを通して考えていく企画です。
一緒に「変化」というものの輪郭をさぐってみましょう!

 

第3回は、この3月にロゴスウェアの新しい戦力として加わった、開発チームの山口純平さんへのインタビューです。

「転職」は人生有数の大きな変化です。新しい仕事をしようと決めた選択の裏にはどんな気持ちの動きがあったのかを聞いてみました。

物をつくって社会に影響を与えたいと思い、IT企業に就職

—–前職はSIerで、ロゴスウェアは2社目とお聞きしました。

 

山口さん:
はい。大学卒業後、初めて就職したのが前の会社です。
大学では国文学を学んでいましたが、国文学を活かした就職先ってそうそうないんですよね。かといって、先生になるのも研究を続けるのもピンとこなくて。違う業界で、自分で物をつくって社会に影響を与える仕事をしてみたいと探していくなかで、IT業界がおもしろそうだなと思いました。

物をつくるというとまずメーカーが浮かびましたが、メーカーは理系出身者の求人が多く、文系出身の自分は営業などの採用になってしまいます。その点、ITの技術職は文系や初心者歓迎の求人があったんです。

実は新卒での就活には失敗してまして、100社以上受けて全部落ちました。卒業後の4月半ばに前の会社に決まったのですが、入社は翌年度ということで、1年間のアルバイト生活の後、SIer(※)として働き始めました。

 

(※ SIer…エスアイアー。ユーザーの課題を解決するシステムの企画、構築、サポートなどすべての業務を請け負う業者のこと)

 

5年先の先輩に自分の将来を重ねて…

—–転職しようと考えたのはなぜですか?

 

山口さん:
前の職場でのプログラミングは、上流工程で決まったものをコードに落とし込むだけでした。この仕様おかしいなとか、この機能を直したいなとか思っても、直すことができません。改善案を出しても「テストの工数を取ってないから…」などと言われ、基本的に聞き入れられませんでした。工数も納期も、よくいえばきっちりしているけれど、融通が利かないんです。余計な作業をしたがらない。自由がありませんでした。

もちろん上流へステップアップして設計に関わる道もありましたが、5年先、10年先の先輩を見ると、どうも道のりは思わしくありませんでした。5年先の先輩を見ても、常駐先で3~5人のチームのリーダーになるくらいで、設計ができているわけではなく、チームマネジメントの仕事が増えるだけだったんです。先も見えず、自分の意見を言う場所もなく、フラストレーションが溜まっていきました。

しかも、上流工程にいるのはそういう流れの中でステップアップしていった人たちなので、彼らが現場にいたのは10年くらい前なんです。そのときのスキルを元に設計されたものを現場でプログラミングするので、新しい技術が身につく機会もありませんでした。

SIerは大きなシステム開発を回したい人には魅力的な仕事です。でも、自分はそれよりもアイディアを形にする方向に進みたいと思いました。

②

山口さん:
それに気付き転職を考えだしたのが、転職から1年ほど前です。

ブログなどで情報発信をしているWeb系のエンジニアさんたちからも刺激を受けました。自社サービスを開発しているような人たちは情報発信がうまいですよね。技術を追いかけていて、仕事を楽しんでいる。そういうエンジニアがいるかどうかを重視して、求人を探し始めました。

転職に対する不安か、現状への危機感か

—–転職することに不安や迷いはありませんでしたか?

 

山口さん:
周囲で転職を経験している人も多かったし、あまりマイナスイメージはありませんでした。それよりも危機感が大きかったです。変わろうという意識がないところにいると、今は安定していても、将来的に安泰ではないと思ったので。

転職活動中に、やっぱり転職をやめようと思ったこともありません。「なんとかなるだろう」と思うタイプなんです。それに、初めての転職なので、チャレンジしたい、勉強できる場所に身を置きたい、という意識でいました。

③

内定が出る前に辞表を出したので、そのときはどうしようかなとも思いましたが、有給消化期間に入ると平日昼の面接も受けられるようになったので、転職活動がスムーズになりましたね。
今から考えると、当時の自分に何かひとこと言えるとしたら、「たいして困んないよ」と言いたいです。

 

「その人と」働きたいと思える会社か?

—–転職活動を通して得たものはありますか?

 

山口さん:
ひとくちにIT業界といっても、会社が違えば人も違うんだなということを知りました。
面接に行った会社それぞれで働いた人から感じるカラーがありました。同じ会社で違う人と面接しても、似たような印象を受けるんです。

転職先を探すうえでも、人を重視していました。
どんなに有名な会社で、作っているものがすごくても、「その会社で」働きたいというより、「その人と」働きたいかどうかを考えました。
楽しそうにしているエンジニアさんは仕事に自信を持っているし、たいていそこそこの地位にあって、リードエンジニアとしてチームを引っ張っていく立場にありました。そういう人と一緒に働きたいなと思いながら面接を受けていました。

 

「希望が叶った」転職を振り返って

—–無事転職先が決まり、そろそろ入社2ヶ月(取材当時)になります。現状をどう思っていますか?

 

山口さん:
製品について自分で考えて、意見を交わしながら仕事ができているので、すごく楽しいです。こういう機能がほしいとか、どんどん言えて、周りの人が応えてくれて、応酬ができるのが楽しいです。
こういうことは前職ではできませんでした。今は「アイディアを形にしたい」という希望が叶っています。

④

—–転職に対して不安や悩みを抱える人は多いと思います。山口さんが一貫してマイペースでいられたのはなぜだと思いますか?

 

山口さん:
転職ってそんなに大げさなことではないと思うんです。
日本では一社に長くいるのが偉いと思われる風潮があるかもしれませんが、自分は、キャリアアップできるならどんどん転職するべきだと考えています。自分で動いて、好きな自分になったほうが楽しいと思います。
そもそも、初めて入った会社って、みんなどれだけ強くその会社の仕事をしたいと思って入ったのでしょうか?自分はそれほどでもありませんでした。

会社なんてたくさんあるので、自分のスキルさえマッチすれば入れる会社はいくらでもあると思います。結局マッチングの問題なんじゃないでしょうか。

どうにかなるかな、と思っていたのは、独り身だから気楽だったというのもあるかもしれません。それに、「もしダメだったらどこか紹介してやるよ」と言ってくれた上司がいたことも、精神的な安心につながっていましたね。

 

—–これから成長したいことは?

 

山口さん:
自分が発信する側にならなきゃと思っています。
今は他のエンジニアさんのブログなどを見るだけですが、発信する側になりたいです。そういう発信から自分は勉強してきたし、刺激を受けたし、転職のきっかけでもあったから。
発信している人は技術に明るく、そういう人同士でコミュニティができたりするみたいなので、自分もそこに加わって、スキルアップやキャリアアップに繋げたいです。
そのためにも、もっと技術を追い求めないといけないですね。

 

終わりに:「楽しむ」というマインドセット

⑤

転職についても現状についても前向きな話ばかりが出てくるので、あえて「転職してマイナスに変わったことはなんですか?」と聞いてみました。

「出勤時間が遅いし通勤時間が短くなったので、朝起きられなくなっちゃいました。あとは、つくばでの研修中、食べ歩きで外食費がかさんでいます」

う~ん、平和な回答でした。
いや、ゆっくり眠れる朝、食べ歩きを満喫できる環境、あまりマイナスポイントではない気も…。

 

山口さんから一貫して感じるのは「楽しんでいる」ということです。
文系からアルバイト生活をしてSIerになったことも、「IT系」とひとくくりにするにはかなり業務の違う会社へ転職を決めたことも、何を話すのも楽しそう。「楽しむ」という変わらないマインドセットがあるからこそ、変わることを選択できるのかもしれません。これはひとつの重要なポイントに思えます。

「自分で動いて、好きな自分になった方が楽しい」

こんなふうに言えたら、人はどこまでだって成長できそうな気がしますよね。

 

(文:三木 恵 / イラスト:たかはま)

ロゴスウェア

ロゴスウェア株式会社は、インターネットや情報技術を使って学習に革新的進化をもたらす製品を開発することを目標に、2001年7月に設立されたテクノロジー系ベンチャー企業です。

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